ホントにHPは収穫逓増? (前編)
ウサ田:うーんうーん・・・?

お客:どうしたんですか?

ウサ田:いやぁ、ちょっと悩んでいるんだウサ。

お客:あらあらあらあらあらあらあら、いつもと逆のパターンですね。この僕が!その悩み、聞いてあげてもよろしくてよ?

ウサ田:そうウサ?実は、インターネットのHPは規模に対して収穫逓増となるといわれており、マクロレベルでは確かに実証されているものの、ミクロレベルで個々のHPを見てみると、必ずしも収穫逓増にならず、むしろ収穫一定になるケースが多いのではないか・・・って思ってるんだウサ。

お客:・・・・・・・・・・カハッ!!いかんいかん!意識が飛んでた!!も、もう一回説明してくれませんか?

ウサ田:いいウサよ。要するに、ネットワーク外部性が顕著に働くと言われる割に、その実体が掴みにくいって点が問題なんだウサ。どうしてHPにネットワーク外部性が働くのか、そしてどうしてそれが収穫逓増に繋がるのかという点で、マクロとミクロでの解離が生じていて・・・・

お客:飛びまス!飛びまス!

ウサ田:・・・・・大丈夫ウサ?

お客:ウサ田さん、ぼ、僕は、ちょっと頭の調子が悪いので、今日は質問に答えてあげられそうにないです・・・い、一緒に考えてみましょう!!

ウサ田:そうウサね。

◎HPは収穫逓増?

お客:えっと・・・・まずは・・・・なんでしたっけ、「HPは規模に対して松岡修三」でしたっけ?燃えるって事ですかね。

ウサ田:収穫逓増(しゅうかくていぞう)ウサね。収穫逓増ってのは、規模が大きくなるにつれて、だんだんと同じ手間や費用に対して得られる収穫・結果が増えていく事を指すんだウサ。

お客:うーんうーん・・・って事はですよ?例えば、今日、友達にメールしたら、1通の返事が来たけど、だんだん仲良くなると、一通のメールを出しただけで、何通もメールが返って来る・・・そんな感じですか?

ウサ田:うーん、ちょっと違うんだウサ。「規模に対して」って言葉がある通り、規模が増えれば増えるほど、って事ウサね。例えば、10人のサークルでは、合コンの企画が週に1回しか立ち上がらなかったけど、20人のサークルになると週に3回、30人のサークルになると週に6回、40人のサークルになったら、週に14日も!!って感じなんだウサ。

お客:そ、それは・・・・・多すぎでいくら体があっても持ちませんな。あとオサイフも。

ウサ田:でも、実際にはわかりやすいウサよね。では、どうして合コンの企画が立ち上がりやすくなると思うウサ?

お客:うーーーん、それはですね、10人の頃のメンバーの一人が、失恋したばっかりで、結構ヘコんだムードだったんですけど、20人になった頃には、その失恋の痛手が癒えて、なんていうか・・・・

ウサ田:そ、そんなん知らないウサよ!!もっと普遍的な理由を導いて欲しいウサ!!

お客:たぶん、アレですよ。10人の時よりも、20人の時のほうが、知り合いやツテが爆発的に増えて、って感じなんじゃないですか?

ウサ田:うんうん。そうウサね。そしてまた、そのサークルの外側の人達にとっても、10人しかいないサークルに合コンのネタを持っていくよりも、20人、そして30人のサークルに持っていったほうが、より合コンのネタが「有効になる」と判断していく事も理由としてはあるウサね。収穫逓増ってのは、こんな風に「でっかいトコロ・沢山のトコロに集まろう!」って性質が関わっているんだウサ。

お客:おおっ、なんていうか、長いものには巻かれろ?

ウサ田:まぁ、ニュアンスは似ているウサね。そんな性格を「ネットワーク外部性」って言うんだウサ。

◎ネットワーク外部性とは?

お客:なんかカッチョイイ言葉ですね。ネットワーク外部性。・・・・「オレはネットの海のアウトローさ・・・」って感じですか。いや、もしかしたら・・・「オレはネットの海でひとりぼっち」っていう悲しき姿なのかも・・・・・・・ううっ、今日も僕は心のオフラインですよ!!

ウサ田:真逆(まさか)!その逆なんだウサよ。ネットワーク外部性ってのは、みんなと同じモノを、って現象の加速によるものなんだウサ。これを説明するものとして、よく例に挙げられるのが、「VHSとベータ」の家庭用ビデオの規格争いなんだウサ。

お客:V・H・S!! V・H・S!!

ウサ田:1970年頃、家庭用ビデオデッキの規格は、大手ソニーが開発した「ベータマックス」という規格と、弱小だった日本ビクターの「VHS」という二つがあったんだウサ。ソニーは、自社で高機能な家庭用ビデオのデファクトスタンダード(標準規格)を作り、そしてそれを独占的に製造・販売する事で、家庭用ビデオの市場を丸呑みしようとしてたんだウサ。

お客:ソニーの技術力は世界一ィィィィィィ!!!!

ウサ田:それに対して、日本ビクターのVHSは実は技術的には結構大した事なかったウサ。でも、ソニーとは違い、短期的な利益を追わずに、規格や仕様を積極的に他のメーカーに公開していった結果、多くのメーカーの賛同を得て、そして最後には家庭用ビデオのデファクトスタンダードとなったんだウサ。

お客:おぉぉおおぉ、やるじゃん!ビクター!

ウサ田:まぁ、「プロジェクトX」とかでも扱われている有名な話なので、詳しくはそちらで参照して欲しいウサ。ともあれ、この時、ビクターのVHSが標準規格となり得た最大の理由が、この「ネットワーク外部性」なんだウサ。

お客:おお、つまり、どういう事ですか?

ウサ田:要するに、使うユーザーが多ければ多いほど、使う事によって得られる恩恵が大きくなるって事ウサね。VHSとベータの例では、規格を使うメーカーの数がこれにあたるウサ。

お客:なるほどなるほど。あ、そう言えば、最近もこんな例がありますよね!

ウサ田:「マイクロソフトとアップルコンピュータ」の例も有名だけど、同じソニーの例では、「メモリースティックとSDカード」の例もあるウサ。・・・・この例でもソニーは結局デファクトスタンダードの獲得に失敗しているんだウサ。んでもって、また最近は、「東芝・NECのHDDVDと、ソニー・松下のブルーレイ」の競争があったりとか・・・

お客:ううーん、ソニー大丈夫ですかね!!

ウサ田:ど、どうなんだろうウサ。ともあれ、収穫逓増ってのはわかったウサね。

お客:ええぇ、もうばっちりですよ。んで、何でしたっけ・・・えっと・・・

ウサ田:HPにおいて、マクロでは収穫逓増が働くものの、ミクロでは収穫逓増が必ずしも働かず、むしろ収穫一定の例のほうが多いのではないか・・・って点なんだウサ。

お客:・・・・?えーーーーーーと、おっと!!時間がきてしまいました!また次回に続きます!!では、サヨナラ、サヨナラ。

ウサ田:え?続くウサ?


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by uzada | 2004-07-07 00:46 | ネット・IT
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