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ニーズとウォンツ
お客:うーむ。うーむ。

ウサ田:どうしたウサ?

お客:実は、ソフマップンってお店にパソコン買いに行ったんです。パソコンの専門店なんですけど。

ウサ田:んで、どうしたウサ?

お客:実はお金溜めたんで、予算的には余裕あったんですよ。だから大胆にも店員さんを捕まえて、いろいろオススメを聞いたんです。買う気マンマンで。

ウサ田:ほうほう

お客:そしたら・・・・・

* * * 回想シーン * * *
お客:このパソコンって・・・

販売員:えぇ、このパソコンですか?ペンティアム4のFSB800MHzを載せた、非常に高スペックなノートパソコンなんですよ。

お客:ってえと、すごく速く動くんですね。

販売員:えぇ、こっちのモデルは3.2ギガ、こっちは2.8ギガ、ここにはないんですが、4.3ギガモデルもあります。

お客:はぁ・・・(2.8とか3.2とかの差はどんくらいなのだろう・・・まぁいいや)

販売員:メモリは256メガを二つ乗せてありますから、大抵のアプリケーションではストレスなく使えますよ。

お客:ゲームやりたいんで、それって足ります?

販売員:そうですね。ファイナルファンタジー11とかですと、快適ではありませんが、稼動できるレベルですね。メモリはオプションで増やせますから、問題としてはビデオカードをいかにいいものを乗せるか、ですね。

お客:はぁ。

販売員:こちらのノートは・・・・

お客:(よくわからない・・・)あの、んじゃパンフレット下さい。検討してみます。

* * * * * *

お客:・・・・ってワケですよ。それで、今パンフレットと格闘しているわけです。

ウサ田:なるほど・・・

お客:実は、あの時、よさげなのがあったらすぐ買う気があったんですけど、なんだかしっくりこなくって

ウサ田:そうウサね。んで、パソコンは何用に買う予定だったウサ?

お客:オンラインRPGやろうかなぁって。具体的には、ファイナルファンタジー11です。

ウサ田:ノートパソコンでやりたかったウサ?

お客:まぁ、ノートだと便利だし、いろいろ持ち歩く予定なんで、ノートなのは絶対条件です。

ウサ田:なるほど。ノートパソコンで、なおかつFF11をやれるモノ・・・お値段は?

お客:一応、20万円台後半までならOKですよ。

ウサ田:そうウサか。わかったウサ。それなら、このパンフの・・・うん、コレがいいウサ。ピッタリウサよ。

お客:そうなんですか?・・・どれどれ・・・この、コンボドライブってのは?

ウサ田:DVDとCD-Rの両方の機能がついているんだウサ。いるウサ?

お客:便利そうですね。欲しいです。

ウサ田:んじゃ、後は実際に触ってみるウサ。今度お店に行ってみたらいいウサ。

お客:わかりましたー。・・・にしても、なんであの時はしっくりこなかったんでしょう・・・?

ウサ田:要するに、ニーズとウォンツの違いってヤツだウサ。

◎ニーズとは??

お客:ニーズとウォンツ?・・・ニーズってのは、まぁわかるんですけど。

ウサ田:そうウサね。ニーズってのは、いわゆる「これが欲しい!この不足・不満をなんとかしたい!」って気持ちウサね。マーケティングの概念の中では、「一次欲求」と呼ばれ、本質的な欲求だとされているウサ。

お客:はぁ・・・つまり、さっきの例だったら、パソコンが欲しいってヤツですよね。

ウサ田:それが違うんだウサ!

お客:え?違う!?

ウサ田:本質的な欲求、それは、その商品を買って、何がしたいか、何をするために買うか、その理由だウサ。さっきの場合だったら「持ち運べるノートパソコンで、FF11をする」ってのが本質的な欲求なんだウサ。

◎ウォンツとは?

お客:んじゃ、ウォンツってなんですか?

ウサ田:ウォンツは、そのニーズを充たすための手段の事ウサ。二次欲求とも言われるウサ。

お客:って事は、ウォンツがこの○○○というパソコンを買いたい、って事ですか?

ウサ田:そうウサ。とはいえ、「ニーズはひとつ、ウォンツはたくさん」なんだウサ。ノートパソコンでFF11ができるもの、捜せば一杯あるウサ。それらの沢山の選択肢、それに、もしかしたら「ゲーム用のデスクトップパソコンと、携帯用のノートパソコンやパームを買う」って選択肢もありうるウサ。

お客:ふーむ。そういえばそうですね。

ウサ田:販売員の人は、そういったニーズとウォンツの違いに着目せず、目の前に来たお客さんは「パソコンを買いに来た」人だ、としか認識してなかったために、イマイチズレが生じてしまったウサ。

お客:うーん。そうなんでしょうかね。

ウサ田:わかりやすい例で言うと、合コンに誘われて、どんな女の子が来るか聞いているのに、「学習院女子のバスケ部の人たちで・・・」と答えちゃうようなモンだウサ。

お客:なるほど。「どんな女の子が来るのか?」って質問の真意は「オレ好みの女の子は来るのか?」ですね!

ウサ田:やたら納得早いウサ。

お客:分かりやす過ぎな例が悪いんですよ!

ウサ田:というわけで、販売員は、パソコン自体の性能や機能についてではなく、(それらはニーズではなくウォンツの詳細)、ユーザーがなぜ買うのか?何に使いたいのか?という点(それがニーズの原点だから)について聞き、それらに合った選択肢を提示する事。そして出来るなら、実際に触ってもらって、感覚的にニーズに合致する事を感じてもらう事が大事ウサ。

お客:そうなんですか。よくわかんないです。

ウサ田:「ちょっと幼系の女の子で○○○似だよ」と答えて、写真を見せる・・・さっきの例で言うと。

お客;なるほど!

ウサ田:そうやって、最初にガッチリ掴めば、多少瑣末な部分でニーズとの違いがあっても、それらを乗り越えて取引成立ってわけだウサ。

お客:っていうと・・・?

ウサ田:・・・「彼女は自宅通学だよ」

お客:なるほど!!

ウサ田:うぅぅ・・・
by uzada | 2004-05-11 08:48 | マーケット・販売
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