前回のあらすじ:「収穫逓増」とは、規模に対してだんだん費用あたりの収穫が増えていく事である。特にインターネット関連の収穫逓増産業・分野においては、ネットワーク外部性が強く働く。
お客:ってワケで、中編ですよ!!えーーーと、前回は、「マクロレベルでは確かに松岡修三は熱い男だが、楽屋では結構ダラダラしてるし、正直結構年いっちゃったから、昔のような熱気は既に彼の中には・・・ ウサ田:違うウサ!! スマッシュ! お客:イタイイタイ!硬球がイタイ!! ウサ田:前回は、「マクロレベルでは確かにHPには収穫逓増が働いているが、ミクロレベルで見てみると、個々のHPに収穫逓増が働いているとは言いにくい状況があるのではないか・・・」という話だったんだウサ。んで、収穫逓増とネットワーク外部性について解説したんだウサね!! お客:そ、そうでしたそうでした!!ホラ、最近暑くって・・・ついついぼーっとしちゃうんですよね! ウサ田:ま、がんばって行こうウサ! ◎マクロレベルでは収穫逓増 お客:えっと、そもそも、「マクロレベルでは収穫逓増」って事なんですけど、これっていうのは・・・? ウサ田:そうウサね。要するに、インターネット上の全トラフィック(アクセスの流れや数)を分析してみると、収穫逓増が働いていると言えるって事なんだウサ。「Jakob Nielsen博士のAlertbox」にある「ウェブサイトは収穫逓増型か?」で扱われているので、それを参考に説明してみるウサね。まずは、グラフを見て欲しいウサ! お客:このグラフですか。ふむふむ。なるほどなるほど。 ウサ田:グラフは対数関数ベースのX軸Y軸を取っている事に注意して欲しいウサ。このグラフは、典型的なZipf分布になっているウサね!つまり、どういう事が言えるウサ? お客:ライターは好きです、でもZippoはもーーっと好きですっ!! ウサ田:だ、大丈夫ウサ?なんか発言がおかしいウサよ?? お客:いえ・・・なんていうか、Zipf分布をさもみんなが知ってて当然のように流すもんですから、僕は思わず「やべぇ・・・これって常識だったの?学校でみんな習ったの?」って思って・・・ううっ・・・ ウサ田:大丈夫ウサ。僕も知らなかったウサ。Zipf分布というのは、「集中と分散の現象」を現していて、要するに、量の大きなものは種類が少なく、量の少ないものは種類が多い、って事なんだウサ。パレートの法則とよく似ているウサね。 お客:そうなんですか、へぇ~・・・ってよくわかんないっ!! ウサ田:例えば、レンタルビデオショップでは、よく借りられるビデオは少なく、そして全然借りられないビデオはたくさんの種類があるウサね?これもZipf分布の一つなんだウサ。 お客:そうですか?僕の借りたいビデオはそもそもお店になかったりします!! ウサ田:そ、そうウサか。あえて何のビデオかはツッコまないで置くウサ。・・・グラフを見るとわかるとおり、ごく少数のサイトが大量のアクセスを獲得しており、そして大多数のサイトが少量のアクセスしか得てないウサね。 お客:あ、そっか。X軸・Y軸が対数的でしたっけ・・・そう言えば、そうですな!!・・・・んで、どうしてこの分布が「収穫逓増」が働いている証拠になるんですか? ウサ田:「収穫逓増」っていうのは、要するに「富めるものはより富を得やすく、そして貧しきものはいつまでも貧しい」って状況になるんだウサ。そうなると、上位と下位の差はどんどん開いていくウサね?その結果、大多数の人達が小さな収穫に甘んじる一方で、ごく少数があまりにも莫大な収穫を得る・・・・つまり、Zipf分布になるって事なんだウサ! お客:そ、そっか!!なるほどーーそれでこのグラフから「マクロレベルでは収穫逓増が働いている」って言えるわけなんですね!! ◎ミクロレベルでは収穫一定? ウサ田:一方、ミクロレベル、つまり個々のサイトをとって考えてみると、「収穫逓増」が当てはまるかどうか、って点では、僕はちょっと疑問を感じたウサ。 お客:はぁ・・・・それって、前回の「ミクロとマクロ」で扱った、ミクロとマクロの解離ですよね。 ウサ田:そうウサね。特に個人が運営しているHPについては、「収穫逓増」はあまり働いていないと思うんだウサ。いくつかグラフを調べたんだけど、その中からわかりやすいグラフを紹介するから、それを見て考えてみようウサ! お客:ほいさほいさ ウサ田:このグラフは「AZ-1のページ」という車について扱った個人のHPの「アクセス数一万までの類型・日別のアクセス数」のグラフだウサ。見てどう思うウサ? お客:うーん・・・縮小が激しすぎて見づらい・・・ ウサ田:そ、それはゴメンだけど、内容的には? お客:うーん。「10000アクセスまでの累計」グラフって、なんか一次関数的だし・・・これって収穫逓増なんですか?ちょっと違うような・・・ ウサ田:そうウサね。これは、はっきりと「収穫一定」の特徴を表しているウサ。基本的に、HPは定期的に更新され、つまり規模がだんだん増えていくという現象がおきている中、アクセス数は開設当初・中期・後期で基本的に伸びに大差がないウサね。 お客:うーん。そうですねぇ。でも、「1日あたりのアクセスデータ」を見ると、前半よりも後半のほうが、アクセス数が底上げされてるような・・・安定しているような感じがしますけど・・・ ウサ田:確かに安定してきているのは事実なんだけど、底上げされてるかどうかは有意とは言えないウサ。初期では、ある日だけググンとアクセスが伸びたりといった状況が多いから、それがだんだん均された(ならされた)現象と見たほうが自然ウサね。 お客:うーん、確かにそうかも!! ウサ田:つまり、グラフから言える事は、個々のサイト自体には、「収穫逓増」の現象はほとんど働いておらず、むしろ「収穫一定」のほうがより真実に近いって事なんだウサ。 お客:うむむ・・・なるほど・・・では、それはどうしてなんでしょう? ウサ田:それは・・・・・次回に続くウサ! お客:なるほど・・・・・・では、それはどうしてなんでしょう? ウサ田:そ、それは・・・・・・・ お客:手抜き? ウサ田:・・・・・・・・・息抜きウサ。
by uzada
| 2004-07-09 22:39
| ネット・IT
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