尻尾を立てろ! 動機付け衛生理論
a0017407_22026.jpgお客:ウサ田さん、こんなお手紙が届いています。

「こんにちわ。実は、今自主制作映画を作ろうとしています。もう、すんごいヤツです。そのため、スタッフを集めたいのです。(中略)そして、集めた後、どんな基準でスタッフを選べばいいのか、どんな風にスタッフ管理を心がけたらいいのか、迷っています。映画スタッフを集めるのは割とできるんですけど、集めた後、完成までいかに引っ張るかが難しいんです。給料もでないし、肉体労働だし・・・・ウサ田さん、なんかいいアイデア下さい。あと、完成したら宣伝してください(完成するかなぁ)」

お客:まぁ、僕から言える事はひとつですね。「女優は脱ぎますか?」・・・・これに尽きます。

ウサ田:え?そ、そうウサ?

お客:えぇ。昔のえらい人は言いました。「エロスは全てに勝る」と。・・・・・わかりますか?この崇高なキモチが。だからあえて問おう!女優は脱ぎますか!と!あえて!あえてっ!

ウサ田:・・・・・脱ぎません。

お客:ガッデム!!

ウサ田:もしも女優が脱いだらどうするんだウサ?

お客:僕も脱ぎます!

ウサ田:・・・帰れ!

お客:てめー!それが物を頼む態度か!

ウサ田:ううっ、最近こんなんばっかりウサ・・・(開始時からこんなんばっか・・・)

お客:まぁ、お家芸って事で!・・・ともかく、エロス無しだったらただの『くたびれもうけ』ですから、僕はご免こうむりたいですな!

ウサ田:・・・確かに、自主制作映画の場合、企業活動と違って、給料は出ないし、時間はひたすら掛かるし、まともに考えたらだれも参加してくれないウサねぇ・・・・でも、現実には結構スタッフが集まったりするんだウサ。

お客:なぜだ!

ウサ田:そうウサね・・・たぶん、ハーズバーグの「動機付け衛生理論」が関係あると思うんだウサ。

お客:なんですかそりゃ?

◎ハーズバーグの動機付け衛生理論とは

ウサ田:人間の労働活動の理由には、給料や労働環境などの「不満をどれだけ減らすか」という要因仕事そのものへの愛情や自分の達成と成長などの「いかにやる気を出させるか」の要因があり、それらは別次元である、というものウサ。

お客:何語じゃそりゃ。

ウサ田:要するに、お給料や労働条件がいくら良いからといって、それだけでは人が一生懸命働く理由にはならないって事だウサ。

お客:ふむ。まぁ、それはなんとなくわかりますね。

ウサ田:お給料や労働条件っていのは、「××欲が一番強い!?マズローの欲求5段階説」で扱った「欠乏欲求」を満たすものであって、それ以上ではないんだウサ。これらを「衛生要因」と呼ぶウサ。

お客:あれ?でも、映画撮影のスタッフって給料も出ないし、労働環境は最低だし・・・・でもスタッフが集まる理由ってのは?

ウサ田:それが、これから述べる「動機付け要因」なんだウサ。動機付け要因は、例えばリーダーへの信頼や、仕事そのものへの愛情・魅力、自分の成長や達成感などを指すんだウサ。

お客:ははぁ。

ウサ田:映画のスタッフになる事は、本人にとっては「ダイスキな創造活動にかかわる事」だったり、自分とビジョンを同じくする監督への信頼の表現だったり、自分がこれから何かをする上での経験値のためのものなんだウサ。だから、人が集まるウサ。

お客:ほぅほぅ。

ウサ田:逆にいえば、監督のビジョンに共感できなければ集まらないし、有意義な経験をスタッフに与えて上げられないなら、スタッフは逃げるし、創造的活動に携われなかったら(ずっと荷物持ちとか)やっぱり不満に思うウサ。

お客:そりゃそうですなぁ。エロスもなけりゃ。

ウサ田:というわけで、お手紙をくれた方は、そこらへんをもう一度考えてみるのが一番大事なんだウサ。

◎衛生要因だけではダメ

ウサ田:企業活動について言えば、「給料を払っているんだから」「労働条件もちゃんとしているんだから」という理由をエクスキューズ(言い訳)にして、社員や部下の動機付けをおろそかにしてしていても、なんとか成り立ってしまうんだウサ。

お客:そりゃまぁ、生活のために働かないとだし。

ウサ田:でも、それじゃ決してパフォーマンスの自主的な向上は望めないし、社員にとっても経営者にとってもよくないウサね。・・・でも、「動機付け要因」は「衛生要因」と違って、作り上げるのにお金はかからないウサ。

お客:んじゃ何をすればできるんですか?

ウサ田:まぁ、以下の方法があるウサ。映画作りにも、一般的なチームマネジメントにも有用だから、ちょっと見て欲しいウサ。

ビジョンの共有:リーダーが何を問題意識として、目標を定めたか、メンバーでその問題意識を共有できるように、話し合い、その結果のビジョンを共有する。分業組織ではなく、同じ目標のために同じ釜の飯を食う仲間、と意識してもらう。

相手を信頼し、任せる範囲を増やす:ただの歯車として扱うのではなく、成長する存在として扱う。仕事の幅を広め、裁量権を増やすといった職務充実のアプローチと、仕事の範囲を広め、いろんな仕事をさせるといった職務拡大のアプローチがある。

お客:なんか、結構手間暇かかりますなぁ。

ウサ田:まぁ、エージェンシーコストの一部だウサ。(参照:「絶対零度監視下!? エージェンシー理論」)でも、ビジョンを共有するのは小組織なら比較的簡単だウサ。ベンチャーの猛烈な働き具合と悪い労働条件の組み合わせは、まさにこれによって成立するものだし、新卒採用の場合に、これを重視する場合も結構多いウサ。・・・数値には表れない分、隠れた決め手になるウサ。

お客:はぁ、exciteの山村社長もblogで同じ事書いていますねぇ。

◎尻尾を立てろ!動機付けは不利を覆す!

ウサ田:ハーズバーグの動機付け衛生理論の「動機付け要因」と「衛生要因」を分割して非連続に分類した事は、実はピンチの時の対処法について大きな意味を持つウサ。

お客:ピンチの時ですか?・・・・会社がつぶれそうになった時とか、映画が製作途中で頓挫しそうになった時・・・ですよね?

ウサ田:そうウサ。会社の経営が傾き始めた時、会社はより一層の発奮を社員に期待するけど・・・・残念ながらボーナスも出せないし、給料も上げられないウサね。それどころか、労働条件も悪化してしまうウサ。・・・・こんなとき、「動機付け要因」を強める事。ビジョンを伝え、共有し、メンバーの裁量権を増やし、アイデアを聞き入れる事。現場からのイノベーションを大事にする事。それが最後の頼りになるウサ。

お客:な、なるほど。確かに、もしも「動機付け要因」と「衛生要因」が同じものだったら、こうは考えられませんね。

ウサ田:そうウサよー。昔のアニメで「ガンバの冒険」ってのがあったけど、ノロイという大きな白イタチに立ち向かうという危機的状況を乗り切ったのは、まさにこの「動機付け要因」である「(海の男なら)尻尾を立てろ!」というビジョン(?)だウサ。このアニメはリーダーシップについて結構示唆が深いので今度扱うウサ。

お客:まぁ、アレですよ。女優が脱ぐか、ってのも大事なんですよ。ホラ、ある意味「尻尾を立てろ!」みたいな感じじゃないですか?え?

ウサ田:ぐあっ・・・・・・下ネタかっ・・・・・
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by uzada | 2004-06-06 02:21 | 人材・就職
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