ペルソナ・コミュニケーション(2)
前回:ペルソナ・コミュニケーション

あらすじ:インターネット上では誰もが外見的特徴や社会的立場から解放され、100%ニュートラルな状況から自分を語り始める。それゆえ、自分についての情報をコントロールする事ができ、作為不作為に限らず、自分の入力した言葉を基に、自分を再構成する。この時のコミュニケーションを「ペルソナ・コミュニケーション」と言う。

そして、この状況下では、匿名・実名であろうとも、インターネット上での口論である「フレーミング」を防止する策にはならない。

では、どうすればより快適で生産的なコミュニケーションが築けるのだろうか?


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お客:んで、どうすりゃいい感じのコミュニケーションになるんでしょう?

ウサ田:そうウサね、でもその前に、どうして人はインターネット上の掲示板で、そしてblogのトラックバックで、発言するんだウサ?

お客:そこにキーボードがあるから、です。フッ・・・

ウサ田:かっこよくないウサ。・・・こう言う場合はアンケートのデータを使うウサ。というわけで、国連社によって運営されている調査サイト「不満リサーチ」から、該当データを持ってくるウサ!(該当HP閉鎖のため、残ったデータで再構築しました)
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お客:ふむふむ・・・

ウサ田:詳細は前回の参考文献を見ていただくとして、ザックリと見ると、以下の理由に分けられるウサ。

◎書き込みする理由

・自分の意見を発表したい
・いろんな人と触れ合いたい
・自分の知識や考えを誰かのために役立てたい


お客:データ自体はBBSの書き込みの理由ですけど、ブログのTBやら何やらでも共通っぽいですねぇ。

ウサ田:そうウサね。というわけで、上記の3つの理由が、書き込みの大多数の理由となっているとすると、書き込みする人の心理には、つぎの心理的背景があるウサ。

◎書き込みする人の心理的背景

・自分の意見を発表したいが、議論はしたくない(反論は欲しない)
・いろんな人と触れ合い、自分の知識などを役立てたい


お客:な、なるほど・・・反論は欲しくないんですか?

ウサ田:どうも、他のデータを見てもそうなんだウサ。「2ちゃんねるとはどのようなメディアか?」という他の論文でも、2ちゃんねる上の書き込みにおいて、自分の意見や主観的事実の発表が書き込みの40%を占める中、質問への答えや意見の同意は6%に留まっているというデータがあるんだウサ。

お客:へ、へぇ・・・よく調べたもんですね・・・

ウサ田:ほんにほんに。さて、これらの客観的データと今までの研究を総合して、前回紹介した参考文献では、以下のように結論づけているウサ。ざっくり紹介だウサ。

 これらを総合すると、インターネットコミュニティで行われる議論は、一つの結論を出そうとすると、集団成極化が働き極端な結論になりやすい。そしてそもそも結論に到達しない事も多々ある。よって、生産的な議論は困難であると結論づける事ができる。

 しかし、一方でブレインストーミングなど、アイデアを出し合う用途には向いているので、インターネットコミュニティの議論は、「何かを決める」という形ではなく、「アイデアを集める」という用途に使うべきである。

 もしも何かを決める際には、議論以外の方法を活用すればいいかもしれない。それはコミュニティの管理人など権威を持つ者による結論づけや、少数のモデレーターによる記名投票による多数決といった、コミュニティ内で責任ある立場にある人々による行われる決定手段が適切であるだろう。


お客:ウサ田さん!「これらを総合すると」って、一体何を総合したんですか!?

ウサ田:うぅっ!実は、そこにはいろんな研究によって導き出された現象や概念が沢山入っているんだウサ。ちょっと説明しきれないウサ。・・・・でも、イメージはつかめるウサ?

お客:と、とりあえず、言葉がわからないと、どうも理解できません!

ウサ田:そ、そうウサ。とっても申し訳ないので、ザックリ説明するウサ。まず、「集団成極化」という現象なんだけど、これは、インターネット上では、同じような意見が固まりやすく、少数意見は無視されやすいって現象を指すんだウサ。

お客:な、なんで少数意見は無視されやすいんですか??

ウサ田:そうウサね。それは「pain-gainの法則」というのが働いているウサ。

◎pain-gainの法則

お客:痛みが・・上がる?もっと!もっと!ヒィ~~女王様ァァ!!・・・ってヤツですか!?

ウサ田:ぜ、ゼンゼン違うウサ!!・・・た、例えば小学校や中学校のHRを思い浮かべて欲しいウサ。みんなで「いじめは、いじめっこのせいだ」という意見が固まっている時に、突然、一人の男の子が「いじめは、それを管理できていない教師にこそ原因がある!」なんて発表したら、どうなるウサ?

お客:ザワザワ・・・  ザワザワ・・・  ってなります。

ウサ田:そうウサね。注目を浴びるし、批判の矢面にも立ってしまうウサ。すっごくリスクを被る分、少数意見への注目度がぐぐんと上がるウサね。

お客:えぇ。クラスメイトが白い目や青い目やモノアイやらで見ますねぇ。

ウサ田:でも、インターネットじゃ、そんなリスクはあんまりないウサね。自分の部屋などの他の人たちから離れた、安全で快適な場所から、キーボードをちょこちょこ打つだけで、少数意見を発表できるウサ。・・・とってもリスクが少ない状態で、少数意見が言えるウサ。

お客:そうですねぇ。え?でも、リスクがないなら、少数意見をバンバン言えるんじゃないですか?

ウサ田:そういう側面もあるウサ。でも、多くの場合、リスクがない分、注目もされない。ただの「言い逃げ」や「(´,_ゝ`)プッ(゚Д゚)ハァ?」で終わってしまうウサ。

お客:そ、そう言えば、そうなのかも・・・。そ、それがpain-gainの法則なんですね?

ウサ田:そうだウサ。よって、集団成極化が働きやすく、インターネット上ではやたら片寄った結論が出たり、そもそもみんなが自分勝手に意見を言って、誰もまとめないから結論が出なかったりするウサ。

お客:あらあら。

ウサ田:だから、そもそも、生産的な議論には向かないメディアなんだウサ。逆に、少数意見をリスク無く言えるって事は、アイデアを出しまくるような目的には最適って事だウサ。現実にgoogle社ではインターネットベースのシステムで、アイデアの発表とブレインストーミングを行っているんだウサ。

お客:へぇ~

ウサ田:さてさて、こういった背景を踏まえた上で「どうやったら快適で生産的なコミュニティ」が作れるかな?と考えると、前回よりちょっとは答えに近づいたんじゃないウサ?

お客:う、う~む・・・・僕にはまだまだ見えませーん。

ウサ田:それじゃ、次回へ続くウサ!!!

お客:あ、逃げた!
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by uzada | 2004-05-10 23:32 | ネット・IT
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