お客:お手紙がきてます!!
『はじめまして、ウサ田さん。私は、大学のアメフトサークルのマネージャーをやっているものです。(中略) キャプテンと、メンバーの間に距離感があるような気がします。どうしたらいいでしょうか?』 お客:だ、そうですよ。こりゃもう、助けるしかないですね! ウサ田:そうウサね。できるだけ、実になる言葉を・・・ お客:なんてったって、マネージャーですもんね!マネージャーったら、アレですよ、木陰からそっと見守るんですよ。 ウサ田:そ、そうウサ? お客:そうですよ!グラウンドの周りの樹という樹に、そっと寄り添い、熱い視線で部員を見つめるマネージャーがいるんですよ!! ウサ田:・・・なんか異様な光景だウサ。 お客:そして、練習のあいまにはやっぱり砂糖漬けのレモンですよ!「くぅ~やっぱりマネージャーの作ってくれたレモンの砂糖漬けは最高だぜ!」ってうなるんですよ!! ウサ田:まぁ、確かに・・・・うまいかもウサ お客:そしてマネージャーが三つ編みを揺らして「やだ!お世辞言っても何も出ないわよ!」って笑って、メガネがズレちゃって「おまえ・・・メガネ取ったら意外にかわいいじゃん」 ウサ田:え?三つ編みとメガネは決定事項なの!? お客:何いってんですか?当然じゃないですか!大学マネージャー連合(大マネ連)の規約にあるじゃないですか!! ウサ田:えーー!?・・・・と、とりあえず、君のマネージャー論はいいウサ。話がもん凄い勢いでズレてるウサ。 お客:はぁ、んじゃ、今度プライベートでお聞かせしますよ。 ウサ田;ホホホ・・・えっと、キャプテンとメンバー間の距離ウサね。そうウサね・・・いわゆるリーダーシップ論の話になるウサ。 お客:アレですか?カリスマとか、無責任艦長とかですよね? ウサ田:また何かヘンなカンチガイしてるウサね・・・まぁ、今回は、リカートのシステムⅣ理論ってのをしようかなぁって思うウサ。 お客:システムⅣ!?なんかやたら格好いいですね?! ウサ田:確かに、ちょっとカッコイイかも。 お客:アレですか?レベルE!みたいな感じですか!?それとも第三セクター!みたいな感じですか? ウサ田:・・・いや、もう黙って・・・ ◎システムⅣ ウサ田:リーダーシップというのは、人間が集団活動をするにあたり、必要なものウサね。 お客:そうですねぇ。・・・え?そうかな? ウサ田:リーダーシップがなくてもいい場面もあるウサ? お客:ありますよ、ホラ、友達数人と遊びに行く時、別に誰がリーダーシップを取らなくても、ちゃんと集団行動できますよ? ウサ田:そうウサね。たしかに、集団行動をする事なら、リーダーがなくてもできるウサ。でも、リーダーなくしてできない事があるウサ。 お客:何ですか? ウサ田:それは、目標の設定と達成だウサ。 お客:目標ですか? ウサ田:目標。この場合は、数値目標などの具体的に達成・未達成を測定できるものを指すウサ。 お客:例えば、「リーグ制覇」とか「締め切りに間に合う!」とか「売上高20%アップ」とかですか。 ウサ田:そうウサね。例えば、プロ野球なら、優勝を目的としていたり、日本代表なら、ワールドカップ出場を目標としていたり、とか、そういうものだウサ。 お客:なるほど・・・ ウサ田:そして、目標を達成するために、何をするか、どういった方法を取るか、という点が問題になるウサ。 お客:何するか決めるんですね。 ウサ田:そうウサ。この時、方法は3つあるウサ。ひとつは「リーダーが勝手に決める」方法。もうひとつは「みんなで相談して決める」方法、最後に、「元々外部により決められている」事。 お客:一つ目と二つ目はわかりますけど、最後のは? ウサ田:例えば、バイトなどで、「おまえら、こういう風にやるように決まってるぞ」と店長に示されて、それを元に、バイトリーダーが中心となってがんばるタイプだウサ。 お客:ははぁ。あらかじめ決められた手段や方法でやれ、ってわけですね。 ウサ田:そうウサ。んで、最後にリーダーのメンバーに関する意識の点だウサ。 お客:というと、「信頼しているぞ!」とか「お前らはオレの道具だ、ガハハハ」とかですか? ウサ田:まさにそうウサ。メンバーがリーダーを、メンバー同士をどう思っているかは直接いじれないウサね。でも、リーダー自身がメンバーをどう思うか、それだけはリーダーが自由に決定できるウサ。 お客:そうか、そういえば、メンバーに「もっとオレを信頼しろよ!」とか「もっとコミュニケーションとれよ!」って指示はできますけど、結局は指示とか命令ですもんね。 ウサ田:そうウサ。んで、リカートは、実際のリーダーシップの観察によって、リーダーシップを以上の3つの点を満たすもの・満たさないもので分類したウサ。 システムⅠ:独善的専制型 システムⅡ:温情的専制型 システムⅢ:相談型 システムⅣ:集団参加型 お客:やっとシステムⅣが出ましたね~・・・んで、システムⅠとかとⅣはどう違うんですか? ウサ田:そうウサね。とりあえず、三つのポイントを満たすかどうか、って点だウサ。 ①支持的関係の原則 ウサ田:上司が部下を信頼し、支持していると実感させる作用だウサ。さっきの、リーダーのメンバーに対する気持ちの持ち様って話ウサ。 ②集団的意思決定の原則 ウサ田:目標を解決する手段・方法について、誰が意思決定をしているか、という話だウサ。リーダーが勝手に決めたり、外部から与えられるのではなく、全員で参加して決めるって事ウサ。 ③高い業績目標の原則 ウサ田:リーダーが必要な理由、それはまさに「高い目標があるか」という点だウサ。目標なき組織に、リーダーは不要だウサ。 お客:ふむふむ ウサ田:システムⅠには、この3つのどれも備わっていないけど、システムⅡからシステムⅢとなるにつれ、ひとつづつ獲得し、そしてシステムⅣでは、三つの原則全てを満たす、そういうわけだウサ。 お客:なるほど・・・それで、システムⅣが一番有効なリーダーシップの形なんですね。 ウサ田:そうウサ。というわけで、お手紙のアメフト部のキャプテンに話を移すと、以下の点を一度振り返ってみてはどうウサ? ①リーダーは、メンバーをどう見ていたか?そしてそれがメンバーに伝わっていたか? ウサ田:メンバーとリーダーは役割分担の形でしかないウサ。常に感謝と意見交換を忘れない事。そして、必ず意思表示をする事。「ありがとう」「がんばったな」「もっとがんばろう」と言葉にする事が大事ウサ。 お客:叱りはするけど、誉めない人は多いですねぇ ウサ田:「やってみせ、言ってきかせて、させてみせ、褒めてやらねば人や動かじ。」山本五十六という人の言葉だウサ。 ②メンバーみんなから意見を吸い上げていますか?全員の総意とまではいかなくても、全員の見解を知った上で何をするか決めてみては?聞くだけならタダです。 ウサ田:どうやって練習するか?どんな体制がいいか、みんなで話し合って決める事だウサ。 お客:練習方法ひとつ取っても、なんだかんだいって、本人のほうが自分についてよく知っていたりしますからね。 ウサ田:そうウサ。メンバーが24人いたら、リーダーはどんなに頑張っても一人について1時間しか考えられないウサ。でも、本人は、特に努力しなくても1日数時間は自分について考えられるウサ。彼らから意見や情報を引き出す事は、必ず有益だウサ。 お客:まぁ、何も考えない人もいますが。 ウサ田:意見を求めてみたら、その時考えるかそれでヨシ。「上三年にして下を知り、下三日にして上を知る」と言葉があるんだウサ。 ③はじめのリーダーありきではなく、目標があって、その目標管理のための役割のヒトツがリーダーだと考えてみたら、自分の役割についてブレませんよ。 ウサ田:例えば、「リーグ制覇」とか「ライバル大学との試合に勝利」とか、そういう目標ならわかりやすいウサね。でも、アメフトサークルなら、もしかしたら「みんなで仲良くアメフトを楽しむ」という目標かもしれないウサ。それも立派な目標ウサよ。 お客:みんなで仲良くアメフトを楽しむってのも目標になりますかね? ウサ田:「誰かが楽しく」ってのなら、目標としては極めて低いけど、「みんなで」となるなら、こりゃ高い業績目標だウサ。・・・引退した時に、やっと結果がわかるけど、それでも、いい目標だとおもうウサ。 お客:なるほど・・・まぁ、僕としては、マネージャーがみんなを癒せば、もう無問題ですけどね。
by uzada
| 2004-05-10 18:52
| 人材・就職
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